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2005.8 一般用医薬品の適正使用に関する日本薬剤師会の取り組みについて(その2)

平成17年8月

本会は、一般用医薬品の規制緩和要求に対し一貫して反対してきていますが、規制緩和の理由として指摘されている事項について、本会及び会員が具体的に行動を起こし、その結果を検証し行動するという活動を2003年度から展開しています。2004年度はその2年目として、「2004年度版消費者に対する今後の薬局・薬剤師の行動計画(行動計画2004)」を策定・実施しました。

また、本会では平成15年度より「薬と健康の週間」(10月17~23日)における全国統一事業として、薬局・薬店における「一般用医薬品販売時の“薬剤師の相談業務”に関するデータ及び相談事例の収集」等を行っています。

今般、行動計画2004の実施状況の検証結果と、全国統一事業の結果が以下のとおりまとまりました。



1.「行動計画2004」実施状況の検証結果(概要)

(1)「行動計画」の内容

2004年度の「行動計画」は、昨年8月に各都道府県薬剤師会に通知し、検証作業については本年1月より開始した。

「行動計画」の内容は、平成15年度の総合規制改革会議、平成16年度の規制改革・民間開放推進会議等一般用医薬品の販売規制の緩和を求める関係者から指摘されてきた事項を中心として、次のような行動を徹底すべく、「日本薬剤師会」、「都道府県薬剤師会」、「支部薬剤師会」及び「会員である薬局・薬店」がそれぞれ実施すべき事項を具体的に示している。

 ○薬剤師の名札を着用し、責任の所在を明確にすること
 ○医薬品購入者への適切な説明、服薬指導を徹底すること
  2004年度においては新たに「相談窓口を明確化するための取り組みの推進」
  を設定した
 ○夜間・休日に必要な医薬品を入手しやすいようにすること

(2)検証結果の概要(会員薬局・薬店について)

2004年度の「行動計画」は、昨年8月に各都道府県薬剤師会に通知し、検証作業については本年1月より開始した。

「行動計画」の内容は、平成15年度の総合規制改革会議、平成16年度の規制改革・民間開放推進会議等一般用医薬品の販売規制の緩和を求める関係者から指摘されてきた事項を中心として、次のような行動を徹底すべく、「日本薬剤師会」、「都道府県薬剤師会」、「支部薬剤師会」及び「会員である薬局・薬店」がそれぞれ実施すべき事項を具体的に示している。

 ①薬剤師名札の着用
   95%が着用していた。(昨年度とほぼ同様)

 ②店内掲示
   87%が掲示していた。(昨年度は88%)

 ③説明等の実施状況
   昨年度とほぼ同様であるが、「すべての購入者に実施」がやや減少している。

 ④「対面話法例示集」の認知
   約70%と昨年度より10%以上増加した。

 ⑤「薬局・薬剤師のための接遇マニュアル」の認知(新規)
   約80%が認知していた。

 ⑥購入者に対する相談窓口の明確化(新規)
   薬局・薬店の電話番号や薬剤師名刺等の交付は、約12%の薬局・薬店で実施されていた。

 ⑦夜間等の対応
   「対応していない」は24.6%であり、昨年度よりやや減少した。

2.平成16年度「薬と健康の週間」における全国統一事業の結果(概要)

(1)薬局・薬店における事業

 ①概要

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 ②相談・質問の内容
   「医薬品の選択」、「効能・効果」、「用法・用量」、「相互作用」、「副作用」に関するものが多く、
   昨年度と同様であった。

 ③副作用の相談があった医薬品の薬効分類別件数
   「かぜ薬等の精神神経用薬」、「外皮用薬」、「H2ブロッカー等の消化器官用薬」、
   「鎮咳去痰薬」に関するものが多く、昨年度と同様であった。

 ④副作用の主な症状
   「発疹」、「そう痒」、「便秘」、「眠気」といった症状が多かった。

 ⑤副作用の相談に対して薬剤師がとった措置
   「使用の中止を指示」、「服薬指導」、「医療機関を紹介」が多いものであった。
   昨年度と比較すると、「医療機関を紹介」の割合が2倍に増加していた。

(2)薬剤師会における事業(お薬相談の実施)

 ①概要

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 ②相談・質問の内容
   「医薬品」に関するものが70%を占めていたが、減少傾向にあり、「健康食品」と
   「保健機能食品」に関するものが増加した。

 ③医薬品についての相談・質問の内訳
   「医療用医薬品」に関するものが約70%、「一般用医薬品」に関するものが
   約25%であり、昨年度と同様に「医療用医薬品」に関するものの方が多かった。

 ④一般用医薬品に関する相談・質問の内容
   「医薬品の選択」、「副作用」、「効能・効果」、「相互作用」に関するものが多く、
   昨年度と同様であった。また、薬局・薬店における相談事例と比較すると「副作用」や
   「相互作用」といった安全性に関する相談・質問が多く見られた。

 ⑤副作用の相談のあった「一般用医薬品」の薬効分類別件数
   「かぜ薬等の精神神経用薬」が最も多く、昨年度と同様であった。

 ⑥副作用の主な症状
   「発疹」、「悪心・嘔吐」、「胃痛」、「眠気」の順であった。

以  上



2004年度版「消費者に対する今後の薬局・薬剤師の行動計画」実施状況の検証結果の公表並びに未実施支部・会員への指導徹底について[PDF形式:11ページ.152KB]

平成16年度「薬と健康の週間」における全国統一事業結果の報告並びに一般用医薬品の提供に係る服薬指導の充実・徹底について[PDF形式:30ページ.1,214KB]